日経平均大幅続落。半導体株は売られたけれど、日本株全体はそこまで弱くなかった

投資の気づき

6月5日の東京株式市場は、日経平均株価が大幅続落しました。
終値は前営業日比 882円57銭安の66,588円12銭。朝方には下げ幅が一時1,600円を超え、節目の66,000円を割り込む場面もありました。

数字だけを見ると、かなり怖い下げです。
ただ、今回の下落は「日本株全体が総崩れになった」というより、日経平均への影響が大きい半導体・AI関連株に売りが集中した一日と見たほうが自然だと思います。

実際、TOPIXは 2.76ポイント安の3,949.09 と小幅安にとどまり、東証プライム市場では値上がり銘柄が全体の7割強から8割近くを占めました。
つまり、指数は大きく下げたけれど、個別株まで全部が弱かったわけではありません。


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日経平均とTOPIXの体感温度の違い

6月5日の日本株をざっくり整理

まず、この日の主な数字をまとめると次の通りです。

指標 終値 前日比
日経平均株価 66,588.12円 -882.57円(-1.31%)
TOPIX 3,949.09 -2.76(-0.07%)

日経平均は大きく下げましたが、TOPIXはほぼ横ばいに近い小幅安でした。

この差が、今回の相場を読むうえでとても大事です。
日経平均は、東京エレクトロンやアドバンテスト、ソフトバンクグループのような値がさ株の影響を強く受けます。半導体・AI関連に売りが集中すると、日経平均は実際の市場全体よりも大きく下げて見えやすいです。

一方、TOPIXは時価総額ベースで市場全体の動きを見る指数です。こちらが小幅安で済んだということは、少なくともこの日は「日本株全体から一斉に資金が逃げた」というより、指数寄与度の高い一部の大型株が強く売られたと考えられます。

なぜ半導体株が売られたのか

今回の下げで目立ったのは、東京エレクトロン、アドバンテストなどの半導体・AI関連株です。

背景には、前日の米国市場でハイテク株や半導体株が軟調だったことがあります。
米半導体大手ブロードコムの時間外下落が意識され、東京市場でもAI関連・半導体関連に利益確定売りが出やすくなりました。

ここで大事なのは、半導体株が売られたからといって、すぐに「AI相場が終わった」と決めつけないことです。

半導体株は、上がるときも大きいですが、下がるときもかなり荒くなります。
特に、日経平均が6万円台まで上がってきた相場では、短期の利益確定が入りやすい状態でもあります。

今回の下落は、業績が急に悪化したというより、

  • 米ハイテク株安の流れを受けた売り
  • 高値圏にあった半導体株の利益確定
  • 米雇用統計を控えたポジション調整
  • 週末前で積極的に買いにくい地合い

が重なった動きと見るのが自然です。

それでも市場全体は底堅かった

この日の救いは、日経平均の下げ幅ほど市場全体が悪くなかったことです。

東証プライム市場では、値上がり銘柄数が1,196銘柄、値下がり銘柄数が340銘柄と報じられています。
割合で見ると、値上がり銘柄が全体の約76%です。

日経平均が882円も下げた日に、プライム市場の7割以上が値上がりしている。
これはかなり珍しい体感のズレです。

つまり、投資家が日本株そのものを見放したというより、これまで相場を引っ張ってきた半導体・AI関連から、出遅れていた内需株、金融株、海運株、不動産株などへ資金が移った可能性があります。

こういう日は、保有株によって感じ方がかなり違います。
半導体やAI関連を多く持っている人は「かなりきつい一日」に感じたと思います。
一方で、内需株や高配当株、金融株を中心に持っている人は、「指数ほど悪くない」と感じたかもしれません。

半導体株から出遅れ銘柄へ資金が回るイメージ

米雇用統計も確認しておきたい

6月5日の東京市場の時点では、当日夜に発表される米5月雇用統計も意識されていました。
その後発表された米雇用統計では、非農業部門雇用者数が 前月比17.2万人増、失業率は 4.3% でした。

雇用者数は市場予想を上回り、労働市場の底堅さを示す内容です。
これは景気面では安心材料ですが、同時に「利下げが遠のくのでは」という見方にもつながります。

株式市場にとっては少し複雑です。
景気が強いのはプラス。けれど、金利が高止まりしやすいなら、ハイテク株や成長株には重しになりやすい。

そのため、来週以降は次のような点を見たいです。

  • 米国の半導体株が落ち着くか
  • 金利上昇への警戒が強まりすぎないか
  • 日本株の中で循環物色が続くか
  • 日経平均だけでなくTOPIXも崩れないか

特に月曜の寄り付きは、少し警戒して見ています。
米国市場では6月5日にナスダック総合が 4.2%安、半導体株も大きく売られました。日本株も、東京エレクトロンやアドバンテスト、キオクシアのような半導体関連に売りが出ると、日経平均全体がかなり重く見えやすいです。

ただし、米国市場については、日本のように単純な循環物色と見るより、ハイテク株・半導体株主導でリスクオフが広がった面が強そうです。
そのため、週明けの日本株では、半導体関連がどこまで売られるかに加えて、金融株や内需株まで売りが広がるのか、それとも底堅さを保てるのかを確認したいです。

自分ならどう見るか

私なら、今回の下落は「怖い暴落」というより、高値圏での半導体株の調整として見ます。

もちろん、日経平均が一時1,600円超安まで下げたインパクトは大きいです。
ただ、TOPIXが小幅安で済み、プライム市場の値上がり銘柄が多かったことを考えると、過度に悲観する場面ではないと思います。

むしろ大事なのは、自分の保有株がどちら側にいるのかを分けて見ることです。

半導体・AI関連を多く持っているなら、短期的には値動きが荒くなる前提で考える必要があります。
上昇相場で大きく伸びた銘柄ほど、調整局面では利益確定の売りも大きくなりやすいです。

私自身も、半導体株をまったく持っていないわけではありません。
キオクシアと東京エレクトロンは保有していますし、アドバンテストは金曜に売りました。

なので、今回の半導体株売りは他人ごとではありません。
ただ、だからこそ「下がったから全部売る」「上がりそうだからすぐ買い戻す」と短期の値動きだけで動くより、銘柄ごとに見方を分けたいと思っています。

キオクシアや東京エレクトロンのようにAI・半導体サイクルの影響を受けやすい銘柄は、良い材料が出れば強く買われる一方、地合いが悪くなると一気に売られます。
保有するなら、この値動きの荒さも込みで向き合う必要があります。

ただ、私の場合は半導体株を大きく持っているわけではありません。
TOPIX系の銘柄や金融株なども持っていて、ある程度は分散させているので、半導体株だけに資産全体が大きく左右される状態ではないのは救いです。

一番きついのは、高値圏で半導体株を大きく買った人だと思います。
月曜に半導体関連が大きく売られるようなら、短期的にはかなり厳しい値動きになるかもしれません。

それでも、半導体がいきなり必要なくなるわけではありません。
AI、データセンター、スマホ、自動車、産業機器など、半導体の需要そのものは中期的に残ります。だから今回の下げも、短期では大きな調整になり得るけれど、中期で見れば「需要が消えた下げ」ではなく、期待が先行しすぎた部分の調整として見る余地はあると思います。

一方で、金融株は単元未満株でコツコツ拾っていました。
金利が上がりやすい局面では金融株に追い風が吹くこともありますが、月曜は半導体株の下げに引っ張られて、いったん日本株全体が弱く見える可能性もあります。

こういうときは、持っている銘柄が悪いのか、それとも指数全体の売りに巻き込まれているだけなのかを分けて見たいです。
単元未満株で少しずつ拾っている銘柄ほど、1日の値動きだけで判断しないようにしたいと思っています。

一方で、出遅れ株や高配当株、内需株を持っているなら、今回のような指数安の日でも意外と底堅い動きになることがあります。
「日経平均が下がったから全部ダメ」と見るのではなく、相場の中身を見ることが大切です。

いま焦って売買しなくてもいい理由

急落した日の相場を見ると、どうしても「何かしないと」と思ってしまいます。

でも、こういう日は焦って判断するより、まずは原因を分けたほうがいいです。

今回の下落は、金融システム不安のような市場全体を揺らす材料が主因だったわけではありません。
日本株全体が全面安になったわけでもありません。
半導体・AI関連という、これまで上昇を引っ張ってきた銘柄群に売りが集中した調整です。

もちろん、ここからさらに米国株が崩れたり、金利上昇が強まったりすれば、もう一段の調整もありえます。
だから「絶対に大丈夫」とは言えません。

ただ、少なくとも6月5日の一日だけを見て、投資方針を大きく変える必要はないと思います。
積立投資は淡々と続け、日本株の個別株は「何が売られ、何が買われたのか」を確認する。私はそのくらいの温度感で見ています。

まとめ

  • 6月5日の日経平均は 66,588円12銭、前日比 882円57銭安 と大幅続落
  • 一時は下げ幅が1,600円を超え、66,000円を割り込む場面もあった
  • 主な売りは半導体・AI関連に集中し、東京エレクトロンやアドバンテストなどが重荷になった
  • TOPIXは 3,949.09、前日比 2.76ポイント安 と小幅安にとどまった
  • 東証プライム市場では値上がり銘柄が約76%あり、相場全体は指数ほど弱くなかった
  • 米5月雇用統計は雇用者数が市場予想を上回り、今後は金利と米ハイテク株の反応に注目
  • 6月5日の米国市場ではナスダックと半導体株が大きく下げており、月曜の日本株は半導体主導で弱く始まる可能性がある
  • ただし、金融株や内需株への循環物色が続くかも同時に確認したい
  • 半導体株は短期的に大きく下げる可能性があるが、半導体需要そのものが消えたわけではないため、中期目線では冷静に見たい

日経平均の下げ幅だけを見ると不安になりますが、中身を見ると少し景色が変わります。
今回は「日本株全体が崩れた日」ではなく、半導体株の調整と出遅れ銘柄への資金移動が同時に起きた日と捉えたいです。

※この記事は相場予想ではなく、6月5日の相場を振り返りながら、自分の売買判断を整理するための投資メモです。特定銘柄の売買をすすめるものではありません。

参考にした主なデータ

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