新NISAが始まり、多くの投資家が「オルカン(全世界株式)」と「S&P500」で迷っています。
どちらも投資信託ランキングの上位常連で、長期投資の王道ともいえる商品です。
ただ、「結局どっちを選べばいいの?」と悩む方は少なくありません。
この記事では、オルカンとS&P500の違いを初心者向けに整理し、さらに私自身の投資スタンスや暴落シミュレーションも交えて解説します。
オルカン(全世界株式)とは?
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、通称オルカン。
1本で世界中の株式に分散投資できるのが最大の特徴です。
- 投資対象:先進国+新興国、70カ国以上
- 構成比:米国が約6割、残りは欧州・日本・新興国など
- メリット:全世界に分散 → 特定の国に依存しない
- デメリット:米国1本よりリターンがやや劣る
「世界経済全体の成長を取り込みたい」人に向いています。
S&P500とは?
S&P500は米国を代表する株価指数で、米国大型株500社に分散投資できます。
楽天証券やSBI証券など、複数の運用会社から投資信託やETFが提供されています。
- 投資対象:米国大型株500社
- 構成比:Apple、Microsoft、AmazonなどGAFAM中心
- メリット:過去のリターンが非常に高い
- デメリット:米国1国に集中 → 米国低迷時の影響を受けやすい
「米国が今後も世界を牽引する」と信じる人に向いています。
オルカン vs S&P500 比較
1. 過去リターン
- S&P500:直近10年で平均年率約14%
- オルカン:直近10年で平均年率約11%
👉 リターンはS&P500が優位。
2. 分散性
- オルカン:70カ国以上に分散、リスク分散効果あり
- S&P500:米国一本集中。ただし世界株の約6割を占めている
👉 安定性はオルカンが優位。
3. 為替リスク
- 両方とも米ドル資産に大きく依存
- 円安ならプラス、円高なら逆風になるのは共通
新NISAでフル投資 → コロナ級の暴落が来たら?
もし新NISAで2年間フル投資(720万円)していた時に、コロナショック級の暴落が起きたらどうなるか?
S&P500、オルカン、NASDAQ100、FANG+の4つでシミュレーションしてみました。

▲利回りを考慮したシミュレーション
(年率:S&P500 6.5%、オルカン 5.5%、NASDAQ100 9.5%、FANG+ 13.5%)
3年目の「コロナ級の暴落」では以下の下落率を仮定しました。
- S&P500:▲34%
- オルカン:▲28%
- NASDAQ100:▲30%
- FANG+:▲43%
シミュレーション結果(2年後→暴落後)
- S&P500:約792万円 → 約557万円(▲235万円)
- オルカン:約781万円 → 約593万円(▲188万円)
- NASDAQ100:約826万円 → 約633万円(▲193万円)
- FANG+:約872万円 → 約564万円(▲308万円)
意外な事実:S&P500よりNASDAQ100の方が下落が少なかった
一般的には「ハイテク株は暴落に弱い」と思われがちです。
しかしコロナショック時の下落幅を見ると、NASDAQ100はS&P500より下落が小さく(S&P500 ▲34%に対してNASDAQ100 ▲30%) でした。
背景には「在宅需要・デジタル需要」の追い風がありました。
AmazonやNetflixなどが伸びたため、NASDAQ100の下落幅が思ったより小さく抑えられたのです。
一方で、その後の反発は急で、NASDAQ100やFANG+は大きくリターンを伸ばしました。
ハイテク株はリスクとチャンスの振れ幅が大きい という特徴がよく表れたケースといえます。
私の選び方
私は新NISA枠では オルカンをメインに投資 しています。
- 世界全体に投資できる安心感がある
- 米国が今後も強いと思いつつ、他の国の成長も取り込みたい
- 長期で見ると「どの国が勝つかはわからない」から分散を重視
その一方で、S&P500やNASDAQ100のリターンの高さも魅力的。
そのため「オルカン+NASDAQ100」という組み合わせで運用しています。
FANG+はリスクが高いため、私は特定口座で少額だけETFを買って「夢を見る枠」として持っています。
まとめ
オルカンとS&P500はどちらも新NISAの本命候補です。
- オルカン:分散性が高く、安定を重視する人向け
- S&P500:リターンが高く、米国の成長を信じる人向け
さらにNASDAQ100やFANG+も加えれば、リスクとリターンの振れ幅を自分好みに調整できます。
今回のシミュレーションでも見えたように、
- オルカンは下落が一番小さい(▲28%)
- NASDAQ100はS&P500より下落が小さかった(▲30% vs ▲34%)
- FANG+は下落も大きいが、その後のリターンも期待できる
新NISAは長期投資のための強力な制度。
「自分はどのリスクラインに乗れるのか」 を考えながら、コツコツ積み立てを続けていきましょう。
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