株式投資を始めると、最初に出てくる疑問のひとつが
「特定口座と一般口座はどう違うの?」という点です。
まず最初に押さえておきたいのが、
特定口座・一般口座と NISA はまったく別の仕組み だということです。
■ NISA と特定口座/一般口座は“別物”
- NISA口座 … 利益が非課税になる特別枠
- 特定口座・一般口座 … 通常どおり 20.315% の課税がかかる口座
NISAの口座開設時にも「特定/一般」の選択画面が出てくるため、
初心者の方はよく次のように誤解してしまいます。
「NISAなのに特定って何?」
「一般を選ぶと非課税なの?」
こうした誤解がとても多いのですが、
これは完全に仕組みが違います。
NISAは”非課税枠”として別の口座に存在し、
NISA口座とは別に、通常の投資用として特定口座(または一般口座)を使います。
NISAと特定口座は同時に使えますが、NISA口座の方が非課税なので優先的に活用するのが賢い選択です。
■ 特定口座(源泉徴収あり)は最もラクで安全
特定口座(源泉徴収あり)には以下の特徴があります。
- 利益が出た時点で税金(20.315%)を自動で引いてくれる
- この中に 所得税・住民税 がすべて含まれている
- 年間取引報告書を証券会社が作成してくれる
- 基本的に確定申告が不要
つまり、
「税金の計算も申告も証券会社が全部やってくれる口座」 ということです。
初心者の方や、会社員の方にはこの方式がもっとも適しています。
■ 「翌年の住民税が追加で上がる」の誤解について
SNSなどでよく見かけるのが、
「株を売ると翌年の住民税が上がるんじゃないの?」
という心配ですが、
特定口座(源泉あり)を選んでいれば これは完全に誤解 です。
売却時に引かれる税金 20.315% の中には、
住民税の5%もすでに含まれている ため、
翌年に追加で住民税がかかることはありません。
ここを理解しておくと、利益確定への不安が一気に解消されます。
■ 一般口座を選ぶのは“特殊なケース”だけ
一般口座は以下のような特徴があります。
- 自分で利益・損失を計算
- 自分で確定申告が必要
- 証券会社は取引報告書を作らない
そのため、
初心者や会社員が一般口座を選ぶメリットはほとんどありません。
一般口座は次のような“特殊な理由がある人”だけが使います。
・税務に強く、取引内容を自分で管理したい人
・海外口座や複数の証券会社を使い分けている人
・法人で証券取引を行う人(特定口座が利用できない場合がある)
・利益の計上時期を細かく調整したい節税上級者
こうした明確な理由がない限り、
基本は「特定口座(源泉徴収あり)」一択で大丈夫です。
■ まとめ
- 初心者 → 特定口座(源泉あり)でOK
- 会社員 → 特定口座一択で安心
- 一般口座は特殊な上級者向け
⚠️ ただし注意点がひとつ 特定口座(源泉徴収あり)なら住民税は追加で上がりませんが、 国民健康保険(国保)に加入している人は、保険料が上がる可能性があります。 詳しくは第2章以降で解説しますが、 会社員(社会保険加入者)は国保に影響しないため、まったく心配不要です。
この基本を理解しておくと、
次に説明する「住民税」「国民健康保険」の話がスムーズに理解できるようになります。
この記事が参考になったら、ぜひ下のバナーをポチッと応援してもらえると嬉しいです!
(ランキングが上がると更新の励みになります🌷)

コメント