金が高いのではなく、紙幣が安くなっただけ?

投資の気づき

〜“お金を刷る時代”に見直されるゴールドの本当の価値〜

💡 「資産防衛」というより“通貨の鏡”

金は昔から「守りの資産」と言われます。
でも、最近の値動きをよく見ると――
「金が上がった」というより、「お金の価値が下がっている」
そんな見方のほうが、実態に近いのかもしれません。


💸 お金は増えるのに、金は増えない

世界中の中央銀行は、景気を支えるために大量の通貨を発行しています。
米国のFRB(連邦準備制度)のバランスシートは、
2000年の7,000億ドルから今では8兆ドル前後へ。
つまり、20年で10倍以上になりました。

その間に、世界の金の生産量は年1〜2%しか増えていません
この「お金の増加スピード」と「金の供給量の鈍さ」の差こそ、
金の価値を押し上げている最大の理由です。


📈 データで見る「お金の希薄化」

年代FRB資産残高金価格(ドル)マネー量に対する割安度
2000年約7,000億ドル約280ドル高い(通貨が強い)
2010年約2兆ドル約1,200ドル妥当
2020年約7兆ドル約1,700ドルやや安い
2024年約8兆ドル約2,400ドルまだ割安

こうして見ると、金価格は確かに上がっているけれど、
刷られた通貨の量に比べたらまだ上がりきっていないのです。
言い換えれば、“実質的にはまだ安い”


🌍 世界中で紙幣の信頼が揺らいでいる

アメリカだけでなく、日本・中国・欧州も同じ構図です。
政府の財政支出を支えるために、
各国の中央銀行が自国通貨をどんどん発行。

結果として、

  • ドルで見ても金は上がり
  • 円で見た金価格はさらに上昇(円安+金高)

という「二重上昇」が起きています。
つまり、金が強いのではなく、通貨が弱くなっているんです。


🪙 「今の金は高すぎる?」──その問いの裏側

よく「金はもう高すぎる」と言われます。
でもそれは、あくまで“名目価格”で見た話。
もし過去と比べて「通貨量の増加」を加味すれば、
今の金価格はむしろ割安とも言えます。

歴史的には、

  • 通貨供給が増える時期は金が上がる
  • 通貨が引き締められる時期は金が落ち着く
    この繰り返しです。
    そして、現代の金融政策は“引き締めよりも緩和”が前提。
    つまり、長期では金に追い風が吹いている構造です。

💬 Kotori’s ワンポイント

💛 金は「資産を守る」ためのもの、というより

通貨の“鏡”として持つ資産。

お金が増えれば金も上がる。
金が上がるのは、経済が壊れる兆候ではなく、
通貨の現実を映し出す自然な結果なのです。

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